✓空き家を活用して開業した、住む人が気軽に遊びに来られる「まちの読書室」
箱根町と言えば、誰もが知る観光地。一方で、町民からは「住民の遊ぶ場所がない」という声が聞こえてきました。「この街に、一人でも入れる『まちの読書室』のような場所を作りたい、住む人が気軽に遊びに来られる場所になれたら」という想いで、2021年3月に開業したのが「本喫茶わかば」です。建物は、夫の祖父が「若葉畳店」、祖母が「若葉みやげ店」を営業していた築80年の日本家屋で、二人が他界したあとは約10年間、空き家となっていた場所でした。
畳店の時から使われている看板や古い家具など、先代が積み重ねてきた歴史を大切にしながら、店内はこだわりの北欧風の雑貨や小物を配置。600冊以上収蔵している本は、“暮らし”や“ライフスタイル”をテーマとする女性向けの書物を中心に、子どもも楽しめる児童書や絵本も充実させていますが、「もっと女性に世の中に出てほしい、力をつけてほしい。」という想いでラインナップしています。
箱根町における様々なコミュニティづくりに取り組む「箱根あそびネット」の活動にも参加しており、飲食店や公共施設など、子どもたちが立ち寄りやすい場所に一箱サイズの本棚を設置する「箱根まちなか図書館」をはじめ、マルシェの開催や学習支援などにも取り組んでいます。

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「本屋がなくなってしまった地域で本と親しめる場所を作りたい」
その思いから、築80年の木造家屋を手直ししてブックカフェを開業しました。
開店から4年、少しずつ店名を覚えていただき、地域に馴染んできたように思います。
電車も通らない山の上でのささやかな試みですが、「読む楽しさ」をまちの子供たちが体感できる場所のひとつとして息長く活動していきたいと考えています。
